技術士について①

令和2年度の技術士二次試験に合格し、技術士資格を取得しました。
今回は技術士とは何か。どんな試験なのか。説明したいと思います。

技術士とは

まずは技術士の定義しついてお話しします。
技術士は、技術士法という法律で定義される国家資格です。
第二次世界大戦後、荒廃した日本の復興に尽力し、世界平和に貢献するため、「社会的責任をもつて活動できる権威ある技術者」が必要となり、米国のコンサルティングエンジ二ア制度を参考に「技術士制度」が創設されました。(日本技術士会より)
https://www.engineer.or.jp/c_topics/000/000009.html


私は技術士機械部門機械設計分野で資格を取得しました。技術士には部門は21部門あります。
総数も毎年の受験者数も建築・土木部門が全体の約半数を占めます。


技術士試験には、一次試験と二次試験があります。
一次試験はペーパーテスト。科学技術を扱うものとして基礎的な知識(大学卒業レベル)が問われます。
二次試験は論述試験と口頭試験。大問3つに対して600字詰原稿用紙を9枚、半日で書き上げるタフな試験です。
口頭試験は上述の論述試験合格者が面接形式で主にコンピテンシー(資質)を問われる試験です。
年度、部門分野によってばらつきはありますが、二次試験の合格率は概ね10%前後です。

受験を振り返って

各試験の詳細は様々な情報がすでに普及していますので、ここでは私自身の受験を振り返りたいと思います。

私は少し特殊な受験生でした。まず私は一次試験を受験していません。JABEEと言う制度を利用して、大学卒業と同時に一次試験免除の権利を得ました。

大学生時代から技術士を意識していたかと問われれば、そんなことはありません。
社会人5年目になり、当時日本の機械メーカーで開発部に所属していましたが、何かしらの資格取得を考えるようになりました。

折角なら難しい資格に挑戦したいと、あれこれと調べていたところ
技術士資格を見つけて、あれ?聞いたことあるぞ、、となりました。

私の周りには技術士が居ませんでした。そこで思いついたのがTwitter(現X)での仲間、師匠探しです。
まず出会ったのは”高めるむくちゃん”さんです。現在も精力的に活動されていますが、当時はむくちゃんさんもTwitterで論文添削指導の立ち上げ中でした。たまたまアカウントを見つけ交流させて頂き、2枠の無料添削指導を勝ち取ることができました。

師匠が見つかったので、まずは論述試験の過去問から書き上げてみました。今ならわかりますが、最初はとても合格できるような論文ではありませんでした、、

むくちゃんさんからフィードバックを受けて、修正点を洗い出しキーワードの収集と自分ならそのキーワードをどう活用するか落とし込んでいきました。

この年、2020年はコロナ流行の真っただ中で試験日が後ろ倒しになるレアな年でした。が、結果的に勉強できる時間が増えたことが私には有難かったです。というのも、本来の試験日である7月手前一か月は、心が折れてほとんど勉強が手についていませんでいた。7月に入り、折角受験するのだから落ちてもともとだとしても、納得出来るように。むくちゃんさんに恥じない努力をと発起し勉強を再開。
そこからは毎日4~5時起きで会社に行くまで勉強して、夜はさらっと復習だけする生活を送りました。

9月。受験日当日。私はレゴランドの横の会場に向かいました。右手が捥げるかと思うくらい書き上げました。試験終了時、あっ、、まだ書けるのに、、そんな思いをしたことを覚えています。

合格発表も例年よりずれ込みました。どうもできないのは分かっているのにずっと緊張。発表日の午前6時代、発表を見て自分の受験番号を探す。。。

あった!!!!

何度も確認しました。この時点で感動して少し泣きました。

口頭試験は東京へ行かねばなりません。この口頭試験の日程が粗方決定するくらいで、私はTwitterで第二の恩人である春山さんと出会いました。

春山さんが当時主催していた技術者オンライン飲み会、非常に楽しい会に参加させていただけるようになりました。その参加者はほとんど技術士。毎回テーマに沿って発表・議論しながらのオンライン飲み会でした。

参加者の皆さん、私のことを気にかけてくださり口頭試験の注意ポイントなど共有いただきました。会場にホワイトボードがあることはこの時知りました。(私は使わなかったですが)

試験日。東京に向かう新幹線の中。最後のコンピテンシー確認。いつも通りTwitterで今を報告。むくちゃんさんから来たメッセージ。これだけやったのだからあなたなら大丈夫と。正直ちょっと泣きました。

渋谷に早めに到着。時間を待ちました。会場入りして順番が来て。質問にはシンプルに答えることを意識しました。ポンポンと質問応答のラリーが続き、約20分で終了。この時、手応えを感じました。

そして最後の合格発表。また泣きました。

改めて思いますが、官報に名前が載ることは中々ない経験なので嬉しかったです。

さいごに

この記事を見てくださる方は受験を検討している、受験勉強をしている方が多いと思います。いろいろな勉強方法が溢れる中唯一解はないと思いますし、人それぞれです。私は朝型なので、朝が一番集中できますが、夜型の人ももちろんいます。

大切なのは習慣化と思いますので、続けられないくらい勉強がしんどいなら、見直しも必要です。

と。長々振り返りましたが、本試験を通して私自身、良い影響を受けました。要点を伝える論述、資質をアピールする口述。これは仕事にももちろん使いますし、財産と思っています。

ここまでお読みいただきありがとうございました。


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